挑戦できる風土の中で、
伝える仕組みを支え、メディアの未来を拓く。

PROFILE

挑戦できる風土の中で、 <br>伝える仕組みを支え、メディアの未来を拓く。

Tさん

2023年入社

鳥取県出身。大学の政治経済学部を卒業後、ニュースを実際に世の中へ送り届ける仕事に魅力を感じ、新卒として共同通信デジタルへ入社。趣味は最近購入したバイクでツーリングに出かけること。

―共同通信デジタルへの入社を決めた理由を教えてください。 

昔から「ニュース」というものには関心がありました。ニュースはただの情報ではなく社会全体に影響を与えるものだと感じていたからです。日々の暮らしの中では目立たない存在かもしれませんが、それでも無くてはならない、いわば空気のようなものだと思っていました。大学では政治経済を学んでいたこともあり、ニュースの重要性をより強く意識するようになりました。そうした中で、自然と「将来はニュースに関わる仕事がしたい」と思うようになりました。
記者という選択肢ももちろんありましたが、私自身は「どう伝えるか」や「どう届けるか」といったメディアの側の視点により興味を持っていました。ニュースが世の中に届くまでには、取材や執筆だけでなく、届け方の工夫や仕組み作りも重要だと思ったんです。それに、私にはもう一つきっかけがありました。趣味でカメラを続けていたこともあり、報道写真に触れる機会があったのですが、戦争を伝える写真に強い衝撃を受けました。ほんの一枚の写真が、そこにある現実や人の想いをすべて語っているような力があって、改めて「伝える」という行為そのものに強く惹かれました。でも、どんなに良い写真や記事があっても、それを世の中に届ける場がなければ、何も始まらない。だからこそ、「伝える仕組み」を支える側として、報道に関わっていきたいと思うようになりました。
就職活動の中で、共同通信デジタルに出会ったとき、「ここなら、自分がやりたいことに近い仕事ができそうだ」と感じました。他社だと職種が細かく分かれていたり、記者以外の道が限られていたりすることが多いのですが、共同通信デジタルでは新卒でも幅広い領域に挑戦できる柔軟さがありました。ニュースに関わりたい。届ける側として社会とつながっていたい。そう思っていた私にとって、この会社に出会えたことは、大げさではなく「ご縁だった」と感じています。

―現在の仕事内容について教えてください。

私が担当しているのは、ウェブメディアに配信している記事に設けられている「関連記事リンク」の選定と、その見出しの編集です。たとえば、ある注目記事を読んだ人に対して、「次にどんな記事を提示したら興味を持ってくれるか」を考えて、関連する別の記事をレコメンドするような仕事です。単に関連があるというだけじゃなくて、「今、何が読まれているか」「どういう切り口にしたら読者の関心を引けるか」といったところまで踏み込んで考える必要があります。なので、見出しの表現ひとつ、掲載のタイミングひとつでも、ユーザーの反応が大きく変わるんです。そういう意味で、かなり繊細な作業でもあります。

この仕事は十数人のチームで動いていて、私はその中で、他のメンバーへのアドバイスや方向づけも担当しています。いわゆる「ディレクション」に近い立場ですが、もちろん最初からそうだったわけではありません。入社してすぐの頃は、記事の選定も見出しの付け方も全然わからなくて、とにかく手を動かしながら学んでいく毎日でした。過去の事例を見ては「どうしてこの記事が読まれたのか」「この言い回しのどこが刺さったのか」を地道に分析して、少しずつ自分の判断力を磨いていきました。ありがたいことに、先輩たちがしっかりフィードバックをくれて、「失敗してもいいからトライしてみよう」と背中を押してくれる環境だったので、挑戦しやすかったです。この仕事って、一見すると「クリック数を稼ぐだけの仕事」と思われがちかもしれませんが、実際には「ニュースをどう届けるか」に直結する重要な役割だと思っています。記事の配置や見出しひとつで、読者が受け取る印象も変わるし、社会的なインパクトにもつながる。そういう意味では、世の中に情報を届ける流れの一端を担っているという実感があります。日々、正確さとスピードのバランスに頭を悩ませながら働いていますが、その分やりがいも大きく、「報道の現場にいる」という実感が持てる仕事だと思っています。
 

―入社して3年、この期間でどのような成長を実感していますか?

入社してしばらくは、PV(ページビュー)やCTR(クリック率)といった指標を毎日追い、反応を見ながら業務を続けていました。当時のチームでは、ある程度読まれている記事を優先する方針で、効率が良いとされていました。読まれていない記事に時間をかけすぎると成果に結びつきづらいし、作業量が増えるほどミスのリスクも高くなるので、「選択と集中」は必要だと思っていました。でもある時、「読者が少ない記事でも、たくさん集まれば影響力は無視できないのでは?」と思ったんです。100人に読まれる記事1本と5人ずつに読まれる記事20本は、合計すれば同じ数字ですよね。しかも後者はより幅広い層に情報が届いている。それって意味のあることじゃないかと。とはいえ、そういった記事まで手を広げるとミスを減らす仕組みが必要になる。そこで、編集フローの見直し、チェックリストや作業ルールの標準化を提案しました。上司や先輩と改善案をまとめ、その仕組みが実際に運用されることになりました。
新しいやり方を試した結果、扱う記事数を増やしながらも品質を保ち、PVやCTRといった数字にも効果が出ました。チーム全体の目標達成にも良い影響が出て、自分のアイデアや行動が「数字」で返ってくる経験は大きな自信につながりました。それまでは言われたことをこなす立場でしたが、この経験を機に、チーム全体をどう良くしていくかという視点で動けるようになった気がします。業務フローの提案からルール化、レクチャーや振り返りまで、自分で主導してやりきれたのは本当に大きな経験でした。部署全体の月間PVが下がり傾向にあった時期もありましたが、私たちの取り組みで流れを変え、成果が見えたときは、「仕事って楽しいな」と素直に思えたし、少し成長できたな、と実感できた瞬間でした。
 

―入社後の印象として、実際に働いてみて良い意味で驚いたことやギャップなどはありますか?

ニュースに対する考え方で、入社してから大きく意識が変わったこととして、「読んで欲しい記事」と「読まれる記事」は必ずしも同じではない、という現実です。もちろん、伝えるべきことを伝えるというのは報道にとって大事な使命ですが、それだけだと、なかなか読者には届きません。そこで読者に伝える為に見出しの工夫をしてみたり、どの記事と組み合わせて出すかだったり、出すタイミングだったりを工夫・試行錯誤しながら日々取り組んでいます。ユーザーとの「ズレ」を埋める工夫こそが、私たちの腕の見せどころなんだなと、仕事をする中で感じるようになりました。
働き方の面では、最初は平日休みというスタイルに少し戸惑いもありました。でも、慣れてくるとこれが意外と快適で、平日の空いている時間に人気のカフェに並ばず入れたり、人の少ない中でゆっくり過ごせたりと意外とメリットが大きいと感じました。もちろん、土日休みが必要な時も柔軟に調整してもらえるので、不便に感じたことはあまりありません。この自由度の高さも、この会社ならではと思います。
あと、想像以上にありがたかったのが資格取得支援の制度です。新卒だと「まずはこの仕事から」という形でレールが引かれているイメージがあったんですが、共同通信デジタルではそういう型にはまらず、やりたいことに向けて自分で動ける空気があります。「これを学びたい」「こういうことに挑戦したい」と言えば、ちゃんと応援してくれる。制度面でも、周囲の雰囲気としても、それを後押ししてくれる土壌があるのは、本当に心強いです。

―今後の自身の展望について教えてください。

今の時点ではまだ具体的な形にはなっていませんが、いずれはメディアを立ち上げたい、ビジネスモデルを作りたいという思いがあります。これまでにない形で、価値ある情報を届けるような、新しいメディアのあり方を模索してみたいというイメージです。そのために、まずはデータ分析やマーケティングのスキルをしっかり身につけていこうと考えています。
それともう一つ、大きなやりがいを感じているのが、「誰でも挑戦できる環境」があるということです。社長から全社員に向けて、「新しい事業を生み出していこう」というメッセージが出されていて、年次に関係なく企画を提案できる機会があるんです。もし私の企画が事業化されたら、オーナーとして立ち上げから関われる可能性もある。それは、自分の成長という意味でもそうですし、社会に新しい価値を届けるという意味でも、大きな挑戦だと思っています。

この3年間で、ニュースを「読む側」から「届ける側」に視点が変わり、社会との関わり方も大きく変わりました。私のやりたいことを探して、挑戦して、それを支えてくれる環境にいられることが、今の私にとって一番の財産です。これからも、自分の手で一歩ずつ道を切り拓いていきたい、そしていつか誰かの「知りたい」を満たせるような、そんなメディアを生み出せたらと思っています。

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